12月2日(土)、鹿児島大学医学部鶴陵会館において、平成29年度防災・日本再生シンポジウム「桜島大規模噴火を想定した災害医療体制の構築」(主催 地域防災教育研究センター、共催 一般社団法人国立大学協会、鹿児島救急医学会)が開催され、自治体の防災関係者、医療関係者、鹿児島地方気象台職員、学内教職員、学生など104名が参加しました。
シンポジウムは、松成裕子 地域防災教育研究センター放射線災害分野責任者(鹿児島大学医歯学域医学系教授)の司会でプログラムに沿って進められました。
冒頭、髙松英夫 理事から主催者として開会挨拶があり、続いて一般社団法人国立大学協会の山本健慈 専務理事から共催者として来賓挨拶がありました。
次いで、2つの講演がありました。
小林 哲夫 鹿児島大学名誉教授は、「桜島大規模噴火とその被害」と題して、歴史時代に起こった桜島の4大噴火(天平宝字、文明、安永、大正)の火山学的特徴と噴火被害について話しました。
石峯康浩 鹿児島大学地域防災教育研究センター特任准教授は「大規模噴火時に求められる保健医療支援」と題して、火山噴火による人的被害の発生状況、人的被害の特徴、被害発生時の保健医療対策について話しました。
パネル討論に入って先ず、垣花泰之 鹿児島大学病院救命救急センター長から、パネル討論における想定噴火シナリオと話題提供者への要望(組織における災害対策の現状、桜島大規模噴火への対応状況、今後の課題)について説明がありました。
続いて、岩松洋一 鹿児島県保健福祉部地域医療整備課長が桜島大規模噴火に対する県の災害医療の取り組みについて、松下剛 鹿児島市消防局警防課長が鹿児島市の桜島噴火災害対策と消防部局の防災対応について、吉原秀明 鹿児島市立病院救命救急センター長が病院における噴火災害対応について、有村敏明 パールランド病院名誉院長が県医師会としての災害医療対応について、宇田英典 鹿児島県保健福祉部医療審議監(兼)伊集院保健所長が大規模災害時における保健所の役割と活動について、それぞれ話題提供を行いました。
パネル討論は垣花泰之を進行役として、上記の話題提供者に小林哲夫、石峯康浩の両氏も加わり、「桜島大規模噴火シナリオと時間軸から見た災害医療」をテーマにして行われました。進行役からの問いかけに対し、パネリストから多くの意見が出されました。会場の参加者からも多数の意見が寄せられ、活発な議論となりました。
最後に、浅野敏之 地域防災教育研究センター長の閉会挨拶でシンポジウムを閉じました。
【講演の様子①】
【講演の様子②】
【話題提供】
【パネル討論】
【質疑応答①】