鹿児島大学地域防災教育研究センター(Research and Education Center for Natural Hazards)

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令和2年度防災・日本再生シンポジウム「大規模火山噴火時の災害医療に挑む-新たな取り組みと研究-」を開催しました

2020-12-23

 12月12日(土)、鹿児島大学において、令和2年度防災・日本再生シンポジウム「大規模火山噴火時の災害医療に挑む-新たな取り組みと研究-」(主催 地震火山地域防災センター、共催 一般社団法人 国立大学協会)が開催され、自治体・防災機関の関係者、一般市民、学生、教員など、100名が参加しました。

 今回のシンポジウムは、コロナ禍の状況からオンライン開催とし、YouTubeライブ配信で行いました。松成裕子先生(地震火山地域防災センター防災教育推進部門・医歯学域医学系教授)の総合司会により、プログラムに沿って進められました。冒頭、佐野輝学長から主催者として開会挨拶がありました。

 次いで鹿児島大学名誉教授の小林哲夫先生から「桜島火山噴火の歴史からみる学際的研究への期待」と題された特別講演として、これまでの歴史的噴火のデータを分析することで、新たな知見を産み、予測につながることの研究成果などが報告されました。

 中谷剛特任研究員(地震火山地域防災センター)からは、「桜島噴火による降灰予測とGISを融合し、災害リスクの可視化に挑む」と題して、開発された手法を異分野において展開することで可能性が拡大することついて説明がありました。

 吉原秀明先生(鹿児島市立病院救命救急センター長)からは、「桜島大噴火災害における病院避難計画の最適化と限界」と題する講演があり、火山災害における医療についての課題が明らかされ、火山防災への提言が明示されました。そして、他の専門領域と重ね合わせることで、これまで可視化できなかったことが3次元でデータ化できることへの期待などが報告されました。

 髙間辰雄先生(鹿児島県立大島病院救命救急センター長)からは、「子どもの未来をつなぐ―火山版HUGによる防災リテラシーの取り組み―」と題する講演があり、鹿児島の未来につなぐために古来の郷中教育法を活かした子ども達への伝承方法が提案されました。

 続いて行われた総合討論では、座長の垣花泰之先生(鹿児島大学病院救命救急センター長)を中心に囲み、講演者4名からは、それぞれの発表内容について補っていただき、そして、参加者から寄せられた質問を踏まえ、活発な意見交換が行われました。

 最後に、岩井久理事(企画・社会連携担当)が、このシンポジウムの成果として、これまでの主な研究は専門分野が深化し、明かにされる発見であったが、これからは発展した技術・手法を使い、または古きことを新たな視点で融合することで、これまでにない新たな発見や新たな開発に繋がっていくことへの期待を述べられ、「今後、地震火山地域防災センターでも、各分野の研究をはじめ、防災に関する様々な調査や観測、防災教育を行っていくとともに、引き続き、地域防災に関する様々な課題に対して地域と連携して取り組むことで、地域防災力の向上により一層貢献してまいります。」とシンポジウムをしめくくりました。

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