第29回鹿大防災セミナー(地震火山地域防災センター主催)を3月8日(月)にオンラインで開催いたしました。本セミナーには,本学の教職員および学生のほか,鹿児島市など学外の方々を含め,52名の参加がありました。
本センター地震火山防災研究分野責任者の西隆昭(農水産獣医学域水産学系准教授)の開会挨拶に続き,2つの講演を行いました。
柿沼太郎氏 (理工学域工学系准教授)は,「浅瀬を有する島嶼に入射する津波の数値解析」と題して,南西諸島のサンゴ礁などの浅瀬で囲まれた孤立した島に津波が到来した場合の波を浅瀬の形状を場合分けしてシミュレーションし,島の前方や後方そして回り込んだ波を映像にして報告しました。
続いて,井村隆介氏 (総合教育機構共通教育センター准教授)は,「AI(人工知能)技術を利用した桜島大正噴火(1914年)写真のカラー化とそれを活用した啓発活動」と題して,大正噴火の時に撮影されたモノクロ写真をAI機能でカラー化することにより記憶の解凍を行い,より現実的に感じることにより被害対策に取り組む啓発に結び付ける具体例を報告しました。
講演後は質疑応答があり,活発な議論・意見が交わされ,教職員や学生,防災関係機関との交流と相互理解,連携につながる場となりました。
講演の様子(柿沼太郎氏) 講演の様子(井村隆介氏)