鹿児島大学地域防災教育研究センター(Research and Education Center for Natural Hazards)

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令和3年度防災・日本再生シンポジウム「桜島大規模噴火時の降灰による地域社会への被害想定と減災対策」を開催いたしました

2021-12-27

 令和3年12月11日(土)、鹿児島大学稲盛会館キミ&ケサメモリアルホールにおいて、令和3年度防災・日本再生シンポジウム「桜島大規模噴火時の降灰による地域社会への被害想定と減災対策」(主催:地震火山地域防災センター、共催:一般社団法人国立大学協会)を、会場における対面実施とオンライン配信を併用して開催いたしました。コロナ禍の中でオンライン開催が続いた後に、久しぶりの対面実施を含めたシンポジウム開催となりましたが、県内外の一般市民、学生、教員、自治体・防災機関関係者などから、会場84名、オンライン133名、計217名のご参加をいただき、盛況裏に実施されました。

 本学地震火山地域防災センターは、2016年度から開始された研究プロジェクト「大規模火山噴火にレジリエントな地域社会の実現に向けた防災減災の取り組み」の下、高性能レーダによる降灰予測システムの開発、降下火砕物量の予測手法の開発、分野別ハザードマップの作成、被害想定や避難計画の策定等の研究を実施してきました。本シンポジウムは、プロジェクトの最終年度にあたり、これまで得られた研究成果を、自治体・防災関係機関や市民・教職員・学生に広く公表・周知することを目的として開催されたものです。

 シンポジウムの冒頭、佐野輝鹿児島大学長からの主催者としての開会挨拶、一般社団法人国立大学協会の森山睦企画部長様の来賓挨拶があり、それに続いて講演が開始されました。

 最初に地頭薗隆地震火山地域防災センター長から、「プロジェクトの概要」と題して、本センターの前身となる組織を含めた活動の歴史が紹介された後、2022年度から開始される新たなプロジェクトについて説明がありました。続いて眞木雅之特任教授から、「気象レーダによる降灰モニタリングはここまで可能になってきた」と題して、噴煙柱の観測、火山噴出物の検出、降灰量分布の推定についての研究成果が発表されました。中谷剛特任研究員から、「火山噴火の降灰予測とハザードマップ作成」と題して、降灰予測計算の概要説明と大規模噴火時の被害想定、降灰リアルタイムハザードマップの作成と応用について報告がありました。

 次いで、降灰被害の各分野への影響評価についてのワーキンググループの研究成果として3件の講演がありました。松成裕子教授(医歯学域医学系)から、「生命と暮らしへの影響」と題して、防災リテラシー向上のための教材となる桜島火山版避難所運営ゲームの開発などについて活動の紹介がありました。浅野敏之特任教授からは、「港湾への影響」と題して、大規模噴火時に鹿児島湾内の港湾区域や航路に降下する軽石群体積の見積もりとそれを揚収するのに必要な作業期間の試算結果などについて報告がありました。株式会社ホウセイ・技研の三田和朗氏からは、「交通への影響」と題して、噴出物の交通への影響、土石流や洪水の交通への影響等の説明と、交通復旧を解決する上での課題の提示、将来想定される桜島大規模噴火に備えた道路復旧への提言がなされました。

 さらに特別講演として、山梨県富士山科学研究所 富士山火山防災研究センターの石峯康浩氏からは、「富士山の火山噴火と防災対策」と題して、富士山の火山としての特徴と、貞観噴火や宝永噴火といった富士山における過去の大きな噴火災害、現在の富士山の噴火対策について詳しい解説がありました。

 続いて、地頭薗隆センター長が座長として行われた総合討論では、オンライン、会場から受け付けた質問に関して各講師からの回答がありました。討論の最後では今回のプロジェクト活動の最終的な振返りと、次期プロジェクトへの期待などについて各講師から発言がありました。

 最後に岩井久鹿児島大学理事が、本プロジェクト活動は、研究成果の地域社会への実装を最終目標としており、関係機関と連携して火山防災・減災対策への活用を検討してきたことを改めて述べるとともに、次年度からのプロジェクトでは、大規模な複合災害に対して文理横断の学際的な災害・防災研究を推進し、その研究成果を還元することにより地域防災力を向上させ、より一層地域に貢献するとの決意を表明し、シンポジウムを締めくくりました。

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