鹿児島大学地域防災教育研究センター(Research and Education Center for Natural Hazards)

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第41回鹿大防災セミナーを開催しました

2024-01-29

 第41回鹿大防災セミナー「災害弱者を守ろう」を1月18日(木)に開催いたしました。本セミナーには、本学の教職員および学生のほか、県内外の自治体職員、医療関係者、地域住民の方々など51名の参加がありました。

 本センター防災教育部門長の松成裕子教授(医歯学域医学系)の司会進行で三つの講演を行いました。

 まず、本センター防災教育部門の松田史代助教(医歯学域医学系)が「自治体アンケートから見えた課題と取組の方向」と題して、障がい者についての定義を紹介した後、鹿児島県内の43市町村に対する防災リハビリテーションのアンケート調査結果に基づいて講演を行いました。地域の避難行動要支援者を把握している自治体が多いが、具体的にどんな支援が必要とされるかを把握していない、サポート体制を整っていない、避難経路や避難手段を把握していない、防災リハビリテーションの言葉自体について知らない等の課題に直面していることがわかりました。また、学生を含む医療従事者等の教育について、要支援者に対する配慮ができるような教育のあり方を鹿児島大学保健学科として関係教員の力を合わせて検討していきたいと述べました。

 次に、本センター兼務教員の日隈利香助教(医歯学域医学系)が「災害時要配慮者(障がい児者とその家族)への支援」と題して、障がい児者に対する支援の種類や内容、要援護障がい者への対応関係、障がい者支援関係事業者・自治体への対応、鹿児島市の取組等について紹介し、東日本大震災を経験した3県の関係機関職員が求める防災研修の関連研究について講演を行いました。また、2024年1月1日に発生した能登半島地震の現場の厳しい状況を結びつけながら、被災時の海外の取り組みと日本の取り組みの差として「災害支援の専門省庁がない」「避難所は国際的な『スフィア基準』を満たさない」と指摘し、災害専門省庁や法の整備、国費の投入、地域間格差を無くす取組、専門性の高い防災訓練や講習会の開催等、様々な角度から提言しました。

 最後に、本センター地域連携部門の柳田信彦助教(医歯学域医学系)が「入院患者への避難時のフォローアップについて」と題して、東日本大震災や福島第一原子力発電所事故に遭遇した元長期入院中の精神病患者のインタビューに基づいて、入院患者の災害時の避難行動の在り方、災害が起こる前の準備の必要性等についてインタビュー動画を見せながら講演を行いました。当事者の地震発生前の入院生活から地震発生後の境遇、避難行動時の状況まで詳しく紹介したほか、入院している他の患者と共に「避難について平時に考える機会」を設けておくことが望ましいとの意見を得ました。これらの患者に対し、災害時の避難行動や準備を平時に行うことで自らの避難準備を行うことへの一助となり、災害発生時や避難行動時の心の動揺も軽減できると指摘しました。

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