鹿児島大学地域防災教育研究センター(Research and Education Center for Natural Hazards)

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「平成25年度霧島市防災協会会員研修会」にて岩船昌起特任教授が講演を行いました

2013-09-10

 9月6日(金)、霧島市消防局3階大会議室にて「平成25年度霧島市防災協会会員研修会」(主催:霧島市防災協会)が開催され、本センターの岩船昌起特任教授が「津波の動きと避難行動 ―「映像解析」から霧島を考察する―」と題して、講演を行いました 。

 この「平成25年度霧島市防災協会会員研修会」は、防火、救急、地域防災に係る知識及び教養を深め、安全な職域環境の確保を図るために、霧島市防災協会に所属する企業等の防災担当者を対象として実施されたものです。例年は、消防職員の研修を兼ねることも多いのですが、会場の広さとの関係から「防災協会の会員のみに限る」と制限を設け,それでも81名もの参加となりました。

  岩船特任教授は、まず霧島市消防局と合同で作成した「霧島市AEDマップ」や、同消防局の全面的な協力のもと実施した「防災フィールド実践 in 霧島」等を紹介しつつ、霧島市と自身との10年程度に及ぶ関係も含めて、やや長めの自己紹介を行いました。そして、実家がある岩手県宮古市での東日本大震災に係る津波映像や多くの写真等を用いて「堤防を越えて市街地に入り込んだ津波の動き」と緊急時の対処法等について解説しました。その上で、鹿児島県で発生が懸念される津波の特性について述べ、特に霧島市での場合には桜島の噴火等にともなって発生する「近地津波」であることが強調されました。

 従って、鹿児島湾に面する低標高地では規模が小さいものの場合によっては数分程度で津波が押し寄せる可能性があり、①基本的には噴火活動等が始まったら、低標高地に居住する人びとは安全な高い場所に常時避難すること、②津波映像の解析から路上が最も危険なので、避難せずに低標高地にいる時に噴火や地震等を感知した場合には無理して高台に徒歩で移動せずに頑丈な家屋の二階等に上がる方が命が助かる可能性が高いこと、③特に高齢者は津波に抗う体力が相対的に弱いことから無理をせずに事前の避難を心がけることなどが話されました。

 

平成25年度霧島市防災協会会員研修 (1)【霧島市消防局 撮影】

 

平成25年度霧島市防災協会会員研修 (4)【霧島市消防局 撮影】

 

平成25年度霧島市防災協会会員研修 (5)【霧島市消防局 撮影】

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