第34回鹿大防災セミナー(地域防災教育研究センター主催)を10月13日(木)にオンラインで開催いたしました。本セミナーには、本学の教職員および学生のほか、鹿児島地方気象台など学外の方々を含め、45名の参加がありました。
地域防災教育研究センター調査研究部門長の寺本行芳氏(農水産獣医学域農学系准教授)の開会挨拶に続き、4つの講演を行いました。
地頭薗隆氏(地域防災教育研究センター長、農水産獣医学域農学系教授)は、「地域防災教育研究センターの新たな取り組みについて」と題して、鹿児島大学地域防災教育研究センターの概要、令和4年度からの新たなプロジェクトである「大規模複合災害に備えた学際的防災研究の推進と防災人材の育成」の概要などについて報告しました。
続いて、鹿児島大学地域防災教育研究センターにおいて、令和4〜9年度に文理横断的な災害・防災研究の推進のために実施する「大規模火山噴火に伴う複合災害の発生メカニズム解明と影響評価」に関する3つの研究プロジェクトの報告がありました。
1つ目の研究プロジェクトの代表者である酒匂一成氏(理工学域工学系教授)から「桜島の大規模火山噴火前後における事象の発生過程に関する調査」と題して、2つ目の研究プロジェクトの代表者である齋田倫範氏(理工学域工学系准教授)から「大規模火山噴火後に起こりうる複合災害の事例収集・分析とそのメカニズム検討」と題して、3つ目の研究プロジェクトの代表者である寺本行芳氏(農水産獣医学域農学系准教授)から「大規模火山噴火およびその後の複合災害が与える市民生活、地域産業、インフラ等への影響評価」と題してそれぞれ報告があり、研究プロジェクトの概要、今年度の研究プロジェクトの取組の概要などが説明されました。
講演後に行った総合討論では、①火山灰、軽石のため車での避難は困難、また液状化も心配で、その検討を②噴火影響の想定範囲は③教材コンテンツのイメージは、などのご意見のほか、防災関係機関から自治体や大学との連携を強化していきたいとのお話も出るなど、活発な議論・意見が交わされ、教職員や学生、防災関係機関との交流と相互理解、連携につながる場となりました。