鹿児島大学地域防災教育研究センターの兼務教員である黒光貴峰准教授(法文教育学域教育学系)、齋田倫範准教授、酒匂一成教授(理工学域工学系)の3名が、8月17日(木)に鹿児島市立玉江小学校で開催された「リビング防災・減災プロジェクト」に参加しました。
これは、南日本リビング新聞社が主催し、行政や防災関係機関、鹿児島大学と連携し関係小学校の協力を得ながら、家族や地域の防災力の向上を図るために実施されるもので、当日は小学5・6年生や保護者が、近隣住民のみなさんや大学生のサポートも受けながら、自然災害から身を守る術について学びました。
まず、初めに鹿児島市危機管理課から風水害に備えて、①日頃からどんな備えをしたらよいか、②災害が起きたらどう行動したらよいかをクイズも交えながら説明があり、かごしまiマップ等での自宅の安全確認や、非常用の水は一人1日当たり3リットルが必要と学びました。
続いて、鹿児島地方気象台から大雨災害から身を守るためには、①ハザードマップ等で地域の災害リスクを知ることや、②身を守る知識を持つことが大切との話の後、グループに分かれ、気象情報の推移に併せた行動を考える「避難行動ワークショップ」を体験、午後からは、日本赤十字社鹿児島県支部による「ハザードマップづくり」にも挑戦し、地元を知る住民の方々の応援も受けながら地域にどんな危険が潜むかなど地域の強さや弱さについて学んでいました。
その後、齋田准教授及び酒匂教授から災害時の水流の速さと取るべき行動や、ハザードマップを活用した学校の浸水度合いなどを学んだあと、AR(拡張現実)ソフトを組み込んだタブレットを持ち、興味津々で水深や流速を自身で調整しながらどこまで浸水するかをリアルに体験し、水の怖さについて驚きの声を上げていました。
これら取組は、学生のサポートもあり効果的に進められるとともに、子供たちが質問に熱心に応え積極的に発表を行い、保護者に発表を促す場面も見られました。
最後に、黒光准教授が情報を読み解く力の大切さや、自然には怖さだけでなく安らぎをもらえる面もあるが、いざという時に備えることが大事と講評しました。
なお、センター事務局からも概要や取組について説明を行いました。