第38回鹿大防災セミナーを開催しました。


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第38回鹿大防災セミナーを開催しました。

 第38回鹿大防災セミナー「土砂・河川災害に備えよう」を10月23日(月)に開催いたしました。本セミナーには、本学の教職員および学生のほか、学外の自治体職員、技術関係の方々など96名の参加がありました。

 本センター地域連携部門の酒匂一成教授(理工学域工学系)の司会進行で二つの講演が始まりました。

 まず、調査研究部門の寺本行芳准教授(農水産獣医学域農学系)が「土砂災害の仕組みと防災対策」と題して、土砂災害をもたらす自然現象、防災対策や土砂災害(特別)警戒区域、災害マップの活用についての講演を行いました。

 表層崩壊、深層崩壊、地すべり、土石流といった自然現象に関して、動画や実際の発生事例(鹿児島市竜ヶ水、出水市針原川等)の写真を視聴者に見せながら、それぞれの発生仕組みを解説しました。防災対策に関して、ハード対策(防災施設の設備による対策)とソフト対策(警戒避難体制の整備、適切な開発による対策)についての説明も行われました。また、防災マップを活用し、現場に出向いて自ら確認することが大切だと呼びかけたほか、防災情報発信が迅速化している今、正しく知識を持って正しく恐れて災害から自分や大切な方の命を守ることが重要だと述べました。

 次に、調査研究部門の齋田倫範准教授(理工学域工学系)が「河川災害の仕組みと防災対策」と題して、河川の基礎知識、内水氾濫と外水氾濫、河川整備や避難時の心理等について講演を行いました。

 河道に封じ込めて速やかに下流に流すという従来の考え方に対し、地球温暖化で計画規模を超えるような雨量(流量)が増えると氾濫リスクは高くなり、治水安全度が相対的低下するという問題が指摘されました。一方、地域の特性に応じて①氾濫をできるだけ防ぐ・減らす、②被害対象を減少させる、③被害の程度を軽減する、④早期復旧・復興しやすくするための取組みを進める流域治水の考え方について紹介しました。最後に、河川災害の発生時、早めに避難の決断をする必要があると強調しました。


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