鹿児島大学では、本人の防災力の向上や地域防災に貢献する人を育てることを目的として、共通教育科目において「いのちと地域を守る防災学Ⅰ・Ⅱ」を開講しています。この授業は、地域社会貢献のために公開授業にも提供され、一般社会人の受講も可能となっており、また、「防災士」養成の研修講座としても認定されています。
この授業では、複合的・総合的な「防災学」をさまざまな分野の学内教員や外部講師がオムニバス形式で担当しており、去る1月7日には、当センターと包括連携協定を締結している鹿児島地方気象台の職員が、「自然災害の監視と防災情報」について授業をされました。

最初に、立神幸治気象防災情報調整官が、「気象庁が発表する防災情報」と題し、近年の大雨の特徴や段階的に発表される防災気象情報等について説明されました。
近年の大雨の特徴については、限られた地域で大雨となるような局地的な現象や、同じ場所で降り続ける集中的な現象など、甚大な被害をもたらす激甚化が最近特にみられる傾向にあると話されました。
段階的に発表される防災気象情報については、警戒レベルごとに留意すべき点を説明され、特別警報が出た場合は、普段災害が起きないと言われているようなところでも危険度が高まるような非常事態になることを踏まえた対応が求められ、「ただちに命を守るための行動」をとる必要があるとの説明がありました。
また、大雨特別警報の発表を待つことなく、土砂災害警戒情報が発表された時点で速やかに避難を開始することが重要であり、警報が発表された段階で、いつでも避難できる準備を整えておくよう話されました。
さらに、災害の危険度を5段階に色分けして視覚的に確認できるよう提供している「キキクル(危険度分布)」という情報を紹介されました。
そして最後に、令和8年5月下旬から開始予定の新たな防災気象情報の運用について、新しい防災気象情報を5段階の警戒レベルにあわせて発表し、対象災害ごとの情報として整理するとともにレベル4相当の情報として「危険警報」を新設、情報名称そのものにレベルの数字を付けて発表(例:レベル4大雨危険警報 等)することで、警戒レベルとの関係性が明確になるとの説明がありました。

次に、北川賢哉次長が、「地震、津波、火山の監視と防災情報」と題し、地震・津波・火山をどのように監視して、そこからどのような防災情報が発表されるかについて説明されました。
地震・津波の観測体制については、全国に地震計(震度計を除く。)が約1,800点、津波観測機器が400点超設置され、24時間体制で監視しているとの説明がありました。
地震情報については、緊急地震速報は、大きな揺れが来るということを知らせる情報であって、地震そのものを予測する情報ではないことや、揺れるまでの数秒から十数秒の間に身を守る行動をとるために速報を活用してほしいと話されました。
南海トラフ地震臨時情報については、不確実性が高い情報で対応が難しいが、キーワードが「巨大地震注意」の場合は、普段どおりの生活をしながら、大規模地震の発生する可能性が相対的に高まっていることを意識しておき、大規模地震に対する備えの準備、避難行動の再確認をしておくことが重要で、政府からの呼びかけも踏まえ、1週間は注意が必要と話されました。
津波警報については、「高い」、「巨大」という定性的な表現で発表される場合は、普段より非常に危険であるということを想定して避難行動をとるよう話されました。
また、津波フラッグについての説明があり、海水浴場で長方形を四分割した、赤と白の格子模様の旗を見たら、すぐに海岸から逃げてほしいと話されました。
火山については、日本に111ある活火山のうち、常時観測火山が50あり、そのうち本県には5つあるとの説明がありました。
そして最後に、気象庁ホームページの「知識・解説」というメニューには基本的な情報が網羅されているので、ぜひ閲覧するよう話がありました。

センターとしては、今後とも、鹿児島地方気象台と連携し、防災の取組を進めてまいります。

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