平 瑞樹
Jitousono Takashi
農水産獣医学域農学系・助教
専門分野:農地保全学、地盤工学、景観デザイン学、農村計画学、空間情報科学
所属学会:農業農村工学会、土木学会、地盤工学会、農村計画学会、GIS学会、RS学会
外部委員:農林水産省九州農政局法面復旧・設計アドバイザー、国土交通省国土地理院九州地方測量部地理空間情報活用推進に関する九州地区産学官連携協議会幹事、国土交通大臣認可(国官技236号)全国トース技術研究組合理事、鹿児島県景観アドバイザー、鹿児島県日本型直接支払等に係る第三者委員会委員、農村計画学会評議員
貢献可能な活動
斜面災害の復旧対策
九州内における斜面災害地域での調査・研究を行っています。九州北部豪雨災害、熊本地震、令和2年7月豪雨災害においては、学会で組織する調査研究のメンバー、地域防災教育研究センターの事業として斜面災害の復旧対策への提言や市民への防災・減災意識の啓発に取り組みました。
農業農村地域における防災・減災対策
中山間地域における防災・減災対策として、石積み擁壁の保全対策や土石流災害で崩壊した棚田・棚畑の現況復旧のための助言等を行っています。さらに、ファームポンドやため池、水路等の農業用施設において老朽化の著しい施設、道路等の機能診断により、農業生産環境の維持と下流域に影響を及ぼさない防災・減災対策のための指導・助言に取り組んでいます。
災害時のUAV(ドローン)の利活用
災害発生時の現地調査や現況復旧時の施工現場の空撮による把握において、小型ドローンの利用は有効です。特に火山噴火後や豪雨時の土石流危険地域等の立ち入りが規制される地域においても威力を発揮するため、災害情報の共有のための手段として利活用が期待されます。
活動実績例
活動項目 | 対象者 | 場所 | 活動内容 |
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指導・助言等 | 九州農政局・地域振興技術者 | 人吉市・芦北町など | 令和2年7月豪雨では、芦北・球磨地域が豪雨による被害が甚大であった。川辺川農業水利事業所管内においては、河川の氾濫による農地の埋没、農道や水路が被害を受けた。また圃場整備団地の斜面の崩壊地の視察を行い、現場から持ち帰った土試料の物理試験などを実施した。そうして、復旧工事のための基礎資料として提供して、法面設計についての指導・助言を行った。 |
委員会等 | 北九州市市民・土木学会会員等 | 北九州市 | 北九州市内に分布する地質や地形(斜面傾斜角)の違いなどによる雨の降り方と崩壊の関係に関する予測精度を高める方法、および住民の方々にこの考えを分かりやすく説明する方法などを研究し、全国の斜面災害から被害を無くすことを目的としている。 |
ワークショップ委員会等 | 自治体・測量設計業協会等 | 九州管内 | 九州管内での地理空間情報の活用推進に向けた取組として、産業界、教育機関、行政機関と連携して、特に防災・減災のための空間情報の活用推進に関しての情報共有や意見交換を行った。 |
指導・助言等 | 九州農政局・環境コンサルタント | 沖永良部島 | 沖永良部では農業用水の確保のために地下ダム建設による地下水が利用されている。流域内の水管理に加えた施肥計画、地下水の利用に影響を及ぼさないよう対策を講じる必要があり、渇水時の農作物被害も含めた灌漑用水利用について専門的な立場から助言している。 |
指導・助言等 | 九州農政局・技術コンサルタント | 人吉市 | 九州農政局川辺川農業水利事業所内の上原田ファームポンド、周囲の斜面形状や取り付け道路ひび割れ等の機能診断業務アドバイザーとして助言を行った。 |
キーワード
農地災害、農業用施設災害、防災GIS、UAV(ドローン)、グリーンインフラ