令和7年4月23日(水)、地域防災教育研究センター地域連携部門(兼任)の黒光貴峰准教授(法文教育学域教育学系)がオムニバス形式で授業を担当する共通教育科目「日本事情A(担当分野:防災)」の授業に、鹿児島地方気象台の轟日出男要配慮者対策係長をゲスト講師として招き、「津波防災ワークショップ」を行いました。ワークショップには留学生11名(中国・韓国・マレーシア・ロシア)のほか、鹿児島地方気象台の職員1名も参加しました。
冒頭、轟係長から、津波発生の仕組みの説明があり、津波が見えてから逃げるのでは遅く、津波注意報が発表されたときはすぐに海から離れることや、津波警報が発表されたときはすぐに高いところに逃げること、注意報が解除されるまで海に近づかないことを呼びかけていました。また、インターネット等でハザードマップを確認するよう促しました。


その後、学生は3グループに分かれて、「津波から身を守るためにはどうすればいいか」をテーマに、とるべき行動をシミュレートすることとなりました。
ここでは、中学生が知らない街で地震に遭遇したなどの条件設定を行い、時間の経過とともに遭遇した様々な場面でどのような行動をとるべきか、どのようなルートでどこに避難すべきかなどについて積極的に討議していました。
討議中、学生からは、スマートフォン等で正しく詳しい情報を得ることや、家族が迎えに来ると言っても来させないで、自分は早く安全なところに逃げた方がいいなどの意見が出ていました。
討議終了後、轟係長による振り返りがあり、津波の時は自分の命は自分で守り、家族全員が必ずそれぞれ逃げることを約束しておくことや、まず真っ先に自分が避難を始め、周りに呼び掛けながら避難を行うことが大事であると話しました。また、50cmの津波でも人は流されてしまうという実験映像や、東日本大震災の時に避難した小学生の実話に基づくアニメーションを視聴し、終わりに、本日学んだことを周りの人たちに伝えてほしいと呼びかけました。
最後に、黒光先生から、熱心に討議していたことを評価する発言に続けて、困ったことがあったら大学に相談してほしいと結び、ワークショップを終了しました。
センターとしては、今後とも、鹿児島地方気象台と連携し、防災の取組を進めてまいります。

