令和7年4月30日(水)、地域防災教育研究センター地域連携部門(兼任)の黒光貴峰准教授(法文教育学域教育学系)がオムニバス形式で授業を担当する共通教育科目「日本事情A(担当分野:防災)」の授業に、鹿児島地方気象台の轟日出男要配慮者対策係長をゲスト講師として招き、前回授業の津波防災に引き続き、「大雨防災ワークショップ」を行いました。ワークショップには留学生11名(中国・韓国・マレーシア・ロシア)のほか、鹿児島地方気象台の梅山千穂リスクコミュニケーション推進官もサポートとして参加しました。
冒頭、轟係長から、県内をはじめ全国の被災映像や様々な実験映像の紹介があり、積乱雲が近づいてきたら川からすぐに離れることや、濁ったり流れのある冠水した道路は危険であること、浸水が始まる前に安全な場所に移動することなどを学びました。また、災害から身を守るためには、①地域の災害リスク(危険度)を知ること、②災害から身を守る知識を持つことが大事として、ハザードマップの活用などを促したほか、防災気象情報の段階に応じた避難行動について説明がありました。


その後、学生は3グループに分かれて、「経験したことのない大雨の時どうすればいいか」をテーマに、とるべき行動をシミュレートすることとなりました。
ここでは、グループごとに自分の居住場所は山の近くか、川の近くか、どんな建物に住んでいるか、家族構成はどうなっているかなどの条件設定を行い、ハザードマップで地域の災害リスクを把握しながら、気象台から段階的に発表される防災気象情報に応じて、どのような行動をとるべきかなどについて熱心に討議していました。
討議を終え、居住条件や家族構成などを踏まえた防災気象情報に応じた行動についてグループごとに発表を行い、そこでは、事前準備や要配慮者がいる場合の早めの避難が大事との意見のほか、近所付き合いが大切との意見なども出ていました。
発表を受け、轟係長から、前日からの準備や当日の対応についてよく考えられていたとの評価があった後、災害はいつどこで起こるかわからないので、自分は大丈夫とは思わず日頃から備えていてほしいことや、スマートフォンで危険度を見ることができる「キキクル」の活用などを呼びかけていました。
最後に、黒光先生から、本日気象台から配布された資料を後で見てほしいことや、事前の準備が重要なのでぜひ備えていてほしいとの話があり、熱心に学んでいたことを評価する発言で結び、ワークショップを終了しました。
センターとしては、今後とも、鹿児島地方気象台と連携し、防災の取組を進めてまいります。

